風俗嬢として働いているとお客様の性格やタイプによって、会話のキャッチボールに困るシーンに出くわすことがあります。しかし、接客業である以上、風俗嬢側がフォローをしたり、話題を振ったりといった対応が大切です。

当記事では、コミュ障で会話が苦手な風俗嬢でもウケる会話術や、会話に困ったときに使える心理学を応用したトークテクニックなどを紹介します。沈黙が続いているときやお客様が緊張しているときなど、いざというときのトークの肥やしにしましょう。

結論から言うと、風俗嬢にとって会話はそれほど重要ではありません。風俗店は性的サービスをお客様に楽しんでもらうためのお店です。お客様も会話を目的に風俗を利用している人は少ないでしょう。会話目的であれば、風俗よりもキャバクラやスナックのほうが向いています。

つまり、たとえ会話が苦手だったとしても、プレイでお客様を満足させることができれば、トーク力はそれほど必要ない場合がほとんどです。

一方で、会話がうまいとお客様の好感度アップにつながる可能性も否定できません。会話を通じてお客様に好印象を与えれば、「次も指名したい」と思ってもらえる確率が上がります。そういう意味では、トークスキルを持っていると大きな武器にはなるでしょう。

会話が苦手な風俗嬢が勘違いしやすいのが、「ウケる会話をしなければならない」と考えている点です。お客様との会話では、ある程度のコミュニケーションは必要なものの、お笑い芸人のようなネタを使った「ウケる」会話をする必要はありません。

特別なトークテーマではなく、普段の何気ない事柄から、男性が喜ぶ会話を盛り込んでお客様の気持ちを盛り上げることが大切です。彼氏とおうちデートをしているようなムードで、ゆったりと甘い時間を過ごせる会話がポイントです。

お客様と恋人感覚で同じ時間を過ごすことを意識すると、お客様に心を開いてもらいやすくなったり、気持ちのいい時間を味わってもらえたりします。積極的に会話しなくても、おうちデートのような雰囲気作りがうまくいけば、沈黙も怖くありません。その上、指名にもつながりやすくなります。

風俗嬢の中には、「何を話したらいいか分からない」というコミュ障の人もいるでしょう。会話にばかり気を取られて、メインとなるサービスが疎かになってしまえば本末転倒です。ここからは、コミュ力がなくても会話ネタに困っても、すぐに実践できる簡単な会話テクニックを3つご紹介します。

話し上手になるには、まず聞き上手になりましょう。聞き上手になれば、お客様の話をどんどん引き出していくことができ、風俗嬢が話を振らなくても会話が続いていきます。

聞き上手のポイントは「オウム返しと相槌」で、相手の言葉をそのまま繰り返すだけという簡単な方法です。例えば、お客様が「休日なのに出勤だったんだ」と発言したら、「そうなんだー！休日なのに出勤だったんですね。じゃあ今日は一緒にのんびりしましょ！」という具合です。相手の発言に相槌しつつオウム返しすることで、お客様は話をしっかり聞いてくれていると認識し、気分が良くなります。

また、お客様に質問された内容を逆質問するのもよいでしょう。お客様は自分の話したい話題を相手に振る傾向があります。質問されたら、一通り答えて「○○さんはどうですか？」と聞き返す習慣をつけておくのがおすすめです。お客様は喜んで話し始めてくれるでしょう。

お客様に名前を聞くと苗字で答えることがほとんどで、中には偽名を使っている人も少なくありません。多くの風俗嬢は、ここから一歩踏み込んで名前を聞くようにしています。プレイ中に偽名で呼ぶことを避けるためにも、名前を聞いておくのがおすすめです。名前で呼ばれると、少し距離が縮まった感じがして、自然な形でプレイに移行できるでしょう。

ただ、名前を聞いたときのお客様の反応が悪かったり、言いにくそうな表情を見せたりした場合は、深入りしないほうが無難です。無理して聞く必要はないので、できる範囲で取り入れてみてください。

会話の内容をお客様中心にするのも、1つの接客テクニックです。会話に困ったからと言って、自分の話や身内の自慢話、天気やニュースの話ばかりするのはNGです。時間を無駄に消費するだけでなく、お客様に嫌がられてしまいます。会話の中心は、あくまでもお客様であることを意識しましょう。つい自分の好きな話に夢中になっていると気付いたら、すぐにお客様優先の話題に方向修正するようにしてください。

「○○さんは××より△△のプレイが好きなのかな？」というような、お客様のプレイやコースに関する好みの話題を振るのもよいでしょう。他にも「○○さんって一見怖そうに見えるけど、実は優しいんですね」という具合に、相手の印象にギャップを持たせるのも効果的です。

会話術の中には、心理学を使ったテクニックもあります。簡単なテクニックを取り入れた後は、応用編として、心理学を使ったトークテクニックにも挑戦しましょう。ここでは、有名なテクニックを3つご紹介します。

ミラーリングとは、別名「カメレオン効果」とも呼ばれており、自然に周りの人の行動や姿勢を真似することです。声のトーンや仕草、口調をミラーリングすると、お客様から尊敬や好意の印と受け取られ、信頼を得るきっかけになります。

例えば「ゆっくり話をするお客様には、そのスピードに合わせてゆったりと話すようにする」「お客様がドリンクを飲むタイミングで自分もドリンクを飲む」と言ったように簡単にミラーリングできます。

前述したオウム返しのトークテクニックもミラーリングの一種です。お客様の発言をそのまま会話に取り入れることで、「伝わっている」という安心感と「聞いてくれている」という信頼感が生まれます。

認知的不協和とは、「自分の認知とは別の矛盾する認知を抱えた状態」のことです。その矛盾を解消するために、無意識に認知を置換してしまうのを認知的不協和理論と言います。

例えば、わがままばかり言ってくる後輩にずっと付き合っていると、「どうしてわがままばかり聞いてやってるんだろう」という疑問が湧きます。その疑問を解消するために「後輩のことがとても好きだからわがままに付き合ってやっているんだ」という愛着への無意識の置換が頭の中で起こります。頼られているうちに好きになってしまっていたというのが、まさに認知的不協和理論です。

会話の中でお客様に頼ったり甘えたりお願いしているうちに、お客様は認知的不協和理論によって好意へと変化する可能性があるでしょう。

カタルシス効果とは、ネガティブな感情を吐き出して苦痛や悲しみなど、心のモヤモヤが解消される効果のことです。カタルシス効果が発揮される場面は人それぞれで、「泣いてスッキリした」「悩みを打ち明けてスッキリした」という場合もあります。

風俗では、プレイによってカタルシス効果を得ることが可能です。身体の触れ合いによって幸福感が高まり、精神的に安定します。また、会話を通じてもカタルシス効果を発揮できます。

人間関係を親密にするには、何より共感が大切です。会話の中でお客様の言葉にしっかり耳を傾け共感してあげましょう。すると、お客様はカタルシス効果によって心地よくなれます。お客様との関係が親密になったら、悩みや仕事の不満も話せるようになり、よりカタルシス効果が得られる場になるでしょう。

風俗は会話よりもプレイを楽しむ場なので、プレイでお客様を満足させられるなら、風俗嬢はそれほど会話に力を入れる必要はありません。しかし、会話によってお客様とのコミュニケーションが良好になれば指名にもつながるため、最低限のトーク力は持っておくべきです。

お笑い芸人のようなウケる話を披露する必要はなく、何気ない日常会話からお客様を楽しませることができれば問題ありません。オウム返しや逆質問といった会話術は、コミュ障の人でも簡単にチャレンジできます。

ある程度トークに慣れてきたら「ミラーリング」や「カタルシス効果」といったトークテクニックを会話に取り入れるのもおすすめです。